2024.09.27
チョコレートと合う飲み物:コーヒーについて
より美味しくチョコレートを楽しむには、飲み物とのMariage(マリアージュ)が必要不可欠です。
フランス語で結婚を意味するマリアージュですが、グルメにおいては「調和的な組み合わせ」という意味で用いられています。
チョコレートと合う飲み物には、ウイスキーやミルクなどがありますが、今回はコーヒーとチョコレートのマリアージュについてお話しましょう。
チョコレートとコーヒーの相性が良い理由は共通点が多いこと
チョコレートとコーヒーの相性が良い理由は、多くの共通点があるということと、お互いに風味を引き立たせてくれるという点にあります。
風味
チョコレートとコーヒーの相性が良い理由の一つに、「甘味」と「苦味」のバランスが良いことが挙げられます。
この2つは、味でいうといわば対極にあります。
そのため、この2つを組み合わせることで片方、あるいは両方の味が弱まります。
これは「抑制効果」といい、相互作用の一種です。
この抑制効果は、実はコーヒー、チョコレートのどちらにも利用されています。
例えば、チョコレートはカカオだけだと苦味が強いので、砂糖やミルクを用いて緩和していますし、コーヒーもブラックだと苦くて飲めない場合、砂糖やミルクを加えて苦味を和らげます。
つまり、この2つを組み合わせることで、ブラックコーヒーはチョコレートの甘さにより苦味が抑えられ、砂糖なしでも美味しくいただけるようになります。
逆に、チョコレートの甘味が強すぎる場合、ブラックコーヒーの苦味により甘みが抑えられるので、程良い甘さになってくれます。
では、砂糖入りのコーヒーだとチョコレートに合わないのかというと、それは違います。
味の組み合わせには、似た性質の味を同時に摂取することでより味が引き立つ、「相乗効果」という相互作用もあります。
そのため、甘みが加わったコーヒーでも、チョコレートとの相性は良いのです。
しかし、どちらも甘みが強すぎる場合は、かえって甘くなりすぎてしまうため、チョコレートとコーヒーを組み合わせるときは、苦味と甘味のバランスに注意しましょう。
産地がどちらも南半球
コーヒー豆とカカオ豆は、どちらも南半球にある中南米、アフリカ、アジアが国々の産地が多いことも共通しています。
チョコレートのカカオ豆は北緯20度から南緯20度の範囲で育てられていて、このエリアをカカオベルトと呼ばれています。
カカオの木は気温が17度より下がってしまうと、栄養がいきわたらないと言われています。
そのため、高温多湿の気候で、年間を通じて温度差が少なく、標高が低い場所で栽培されています。
コーヒー豆は、カカオ豆より少し広い、北緯25度から南緯25度の範囲で主に栽培されています。
カカオ豆と同じく、中南米、アフリカ、アジアが主な産地となっています。
栽培されているエリアは「コーヒーベルト」と呼ばれています。
標高が高く、寒暖差がある場所が、コーヒーの実が引き締まることから、栽培に適しているのです。
精製方法
カカオ豆とコーヒー豆の精製方法にも、共通点を見出すことが可能です。
カカオ豆は、カカオの実(カカオポッド)から取り出された後、発酵や乾燥、ローストや粉砕などが行われます。
コーヒー豆には多くの精製方法があり、中でもウォッシュド(ウォッシュト)と呼ばれる水洗式の精製方法は、同様に発酵や乾燥、粉砕やローストという過程を経ます。
ウォッシュドは、水洗の過程で未成熟なコーヒー豆や不純物を選り分けることができ、生産国の7割近くが取り入れているといわれる精製方法です。
雑味が少なく透明感のある味わいが生まれるウォッシュドは、チョコレートの繊細な味わいを壊さず楽しめます。
ビターなチョコレートと組み合わせると、カカオの風味が引き立たせてくれるでしょう。
栄養分に共通点多し
コーヒーとチョコレートは、栄養の面でも共通点が多くあります。どちらもポリフェノールと呼ばれる物質を多く含んでいます。
ポリフェノールには高い抗酸化作用があり、体内の酸化を抑えると言われています。
抗酸化作用によって、血管の機能を改善し、動脈硬化を予防する効果を期待することができます。
糖尿病の予防効果もあると言われている他、リラックス効果もあります。
コーヒーとチョコレートでは、カフェインも共通している栄養分です。カフェインは、覚醒作用があることで知られています。
自律神経をコントロールする作用や、疲労回復、集中力アップといった効果も期待できます。
その他にも、血管を拡張させることで冷えを解消させる効果や、利尿作用で高血圧の予防にもつながると言われています。
おすすめの組み合わせ
チョコレートとコーヒーのおすすめの組み合わせですが、基本的にこの2つは、極端な組み合わせでもない限りどんなものでも相性が良いです。
しかし、コーヒーにこだわるのであれば、浅煎り、中煎り、深煎りでチョコレートの甘みやフレーバーにも少しこだわってみましょう。
浅煎り
焙煎時間が短い浅煎りは、苦味が弱く、若干の酸味があるのが特徴です。
そのため、浅煎りのコーヒーには、酸味に合ったフルーツ系のフレーバーのチョコレートがおすすめです。
フルーツの酸味との組み合わせや、甘味と酸味の甘酸っぱい味わいのマリアージュは、お互いの味をより引き立たせてくれることでしょう。
中煎り
中煎りとは、程良い焙煎時間で煎ったコーヒー豆を使ったコーヒーを指します。
特徴としては、苦味と酸味のバランスが良く、どちらも抑えめなのが特徴です。
コーヒーの中でも、どんなチョコレートにも合わせられるのが特徴であり、どんなフレーバーとも相性が良いです。
深煎り
コーヒー豆の焙煎時間を増やすことで苦味を増しているのが、深煎りです。
強い苦味以外にも、ローストしたナッツの風味を感じやすくなっています。
チョコレートと組み合わせる場合、コーヒーの風味をより感じたいのであればビターチョコを、甘いチョコレートを程良い甘みに変えたいのであれば、ミルクチョコがおすすめです。
カフェオレ
一般的にカフェオレは、ドリップコーヒーと温かいミルクを合わせたコーヒーを指します。
浅煎りと深煎りどちらを使うか、コーヒーとミルクの割合をどうするかなどは、お店や個人の好みで変わる部分です。
いずれにしても、ミルクでまろやかな味わいになることから、チョコレートとコーヒーがミスマッチだったときの調整役にぴったりです。
例えば、濃厚なカカオ感を楽しめるのが魅力のハイカカオチョコレートですが、コーヒーとの相性によっては、苦みやカカオ感が強すぎてしまうことがあるでしょう。
その際にミルクを入れてカフェオレにすれば、マイルドな風味になり、調和した味を楽しめるはずです。
チョコレートを混ぜたコーヒーもある
カフェモカ
コーヒーとチョコレートは、そのまま味わってももちろん、コーヒーにチョコレートを混ぜても美味しくいただけます。
コーヒーにチョコレートを入れた「カフェモカ」は、甘いデザート系コーヒーの中でも特にメジャーなドリンクです。
コーヒーの苦味がアクセントとなり、チョコレートの甘さが一層引き立つ味わいとなっています。
本場のカフェモカは、エスプレッソコーヒーにチョコレートシロップとミルクを混ぜ合わせたものです。
ミルクのまろやかさがコーヒーの苦味を包み込んでくれるので、苦いものが苦手な人でもコーヒーの風味を楽しめるでしょう。
なお、ホイップクリームをプラスしたり、チョコレートシロップを足したりすることでより甘くすることができます。
モカジャバ
モカジャバという名前は、聞き慣れない方も多いのではないでしょうか。
定義はさまざまですが、コーヒー豆の中でもフルーティな酸味が特徴の「モカ」と、酸味が少なく苦味が強い「ジャバ(ジャワ)」を使ったコーヒーをモカジャバと呼ぶことが多いです。
少量の砂糖とチョコレートソースを足した飲み方が定番で、酸味と苦味が引き立て合うモカジャバならではの味わいが楽しめます。
ショコアテペック
ブランデーとチョコレートを使った大人のコーヒーの飲み方が、ショコアテペックです。
メキシコ発祥の飲み方で、「チョコレートの山」を意味します。
カップにブランデーとコーヒーを1:5ほどの割合で入れ、固めに泡立てたホイップクリームを大さじ3ほどのせます。
さらに、チョコレートを削ってホイップクリームの上で山にし、棒状のチョコレートを立てかければ完成です。
ロシアンコーヒー(ノンアルコール)
ロシア発祥のロシアンコーヒーは、ホットコーヒーにウォッカと卵黄、生クリームやミルクなどを入れたカクテルコーヒーです。
酷寒のロシアでは、このような飲み方で体を温めていたといいます。
その中でもノンアルコールのロシアンコーヒーは、お子様向けで、誰でも飲みやすくなっています。
卵黄や生クリーム、ミルクなどを混ぜ合わせるところは同じですが、ウォッカの代わりにチョコレートシロップを使うのがノンアルコールの特徴です。
カフェ・ブラジレーニョ
カフェ・ブラジレーニョは、コーヒー豆の産地として知られる、ブラジル発祥の飲み方です。
深煎りのコーヒーに、塩やチョコレートソース、ミルク、生クリームを入れるという特徴があります。
深煎りコーヒーならではの苦味に、ひとつまみほど加えた塩が、チョコレートソースの甘みを際立たせるアクセントになり、より深い味わいを楽しめます。
コーヒーとチョコレートを一緒に食べると期待できる効果
コーヒーとチョコレートを一緒に食べると期待できる効果は、以下です。
- 脂肪燃焼を促進させる
- 集中力が向上する
- リラックス効果がある
それぞれの効果について紹介していきます。
脂肪燃焼を促進させる
コーヒーとチョコレートを一緒に食べると、脂肪燃焼を促進させる効果が期待できます。
それは、コーヒーに含まれるカフェインとチョコレートに含まれるカカオポリフェノールの相乗効果によるものです。
カフェインには代謝を上げる作用があり、カカオポリフェノールには脂肪の吸収を抑える効果があります。
これらの成分が一緒に働くことで、より効果的に脂肪を燃焼させることができるのです。
例えば、朝食時にブラックコーヒーと70%以上のカカオ含有量のチョコレートを10グラム程度食べるといった具合です。
このような習慣を続けることで、徐々に脂肪燃焼の効果を実感できるかもしれません。
集中力が向上する
コーヒーにはカフェインが、チョコレートにはテオブロミンという成分が含まれています。
カフェインには覚醒作用があり、テオブロミンには血管拡張の効果があります。
これらの成分が一緒に働くことで、脳に血液が行き渡りやすくなり、より効果的に集中力を高めることができるのです
例えば、午後の仕事中に眠気を感じたときや、長時間の勉強で集中力が途切れそうなときに、コーヒーを飲みながらチョコレートを少量食べると、リフレッシュ効果と共に集中力の向上が期待できます。
リラックス効果がある
コーヒーに含まれるカフェインは、適量摂取することで集中力を高め、気分を向上させる効果があります。
一方、チョコレートに含まれるテオブロミンやポリフェノールは、リラックス効果や抗酸化作用があるとされています。
カフェインとテオブロミンの組み合わせにより、適度な覚醒状態を保ちつつ、穏やかな気分になることができます。
さらに、チョコレートに含まれる糖分が、コーヒーの苦みをバランス良く和らげ、より楽しみやすい味わいを生み出します。
このように、コーヒーとチョコレートの組み合わせは、単に美味しいだけでなく、心身をリラックスさせる効果も期待できるのです。
コーヒーフレーバーのチョコレートもおすすめ
コーヒーとチョコレートの風味は、コーヒーフレーバーのチョコレートでも同時に味わうことが可能です。
コーヒーフレーバーのチョコレートは今も昔の人気のお菓子であり、コンビニや本格的なチョコレート専門店でも取り扱っています。
カフェモカはコーヒーをメインにチョコレートのフレーバーを楽しむ飲み物ですが、コチラはチョコレートをメインに楽しみたい人におすすめです。
サロンドロワイヤルでも、コーヒーフレーバーのチョコレートを取り扱っております。
それが、「コーヒーアーモンドチョコレート」です。
ローストしたアーモンドをコーヒーフレーバーのチョコで包んでいるため、チョコレートの甘味とコーヒーのコク、そしてアーモンドの香ばしさと食感を楽しむことができます。
一粒一粒食べやすく個別に包装しておりますので、遠出する際に数個持ち出すということも簡単です。
コーヒーとの相性ももちろん良いので、ぜひお試しください。
チョコレートは組み合わせで楽しもう
そのまま食べても美味しいチョコレートですが、奮発してちょっと良いチョコレートを食べるのであれば、最大限、風味を楽しみたいものです。
そんな風味を楽しむ方法の一つが、飲み物との組み合わせです。
チョコレートに合うコーヒーと一緒に楽しむことで、チョコレートの風味は、より良いものに変わってくれるでしょう。
サロンドロワイヤルでは、コーヒーに合うチョコレートをたくさん扱っています。
ピーカンナッツチョコレートの上品な甘みは、コーヒーとのマリアージュで、より風味が増すこと間違いありません。
また、口どけの良いクーベルチュールチョコレートを使用した、コーヒーチョコレートもご用意しています。
ミルクチョコレート、モカコーヒーチョコレート、コーヒーパウダーの三層でできており、ほろ苦さと甘さの絶妙なバランスが人気です。
自宅でのおやつタイムや、オフィスの休憩タイムなどのお供に、ぜひお試しください。